"さんどろった"の紹介

□ 設立の背景
我が子が自閉症と診断されてから、どの親御さんもこれまでにいろんな工夫や試みをされたと思います。療育を受けていてもなかなか成果があがらない、発達どころか後退しているんじゃないかと不安になることさえあります。そして一番の心配は我が子の将来のことです。
自閉症は「治らない」「障害」。私達親ができることは、過度に期待せず、あるがままに、長い目で成長を見守る、そうするしかないのでしょうか?
今は何をしていてもかわいい年頃の我が子。のんびり、ゆっくり、それでいいのかなと楽観的に考えることもあります。でも、自閉症と一生付き合う我が子。大人になっても親の援助なくしては生きていけないかもしれない、そんな不安を抱えながら受け身で待っているだけでいいのか、と。
たとえ困難でも、可能性が薄くても、今あるハンデを少しでも克服することができるように、親が「智恵」を絞りだして、子どもに発達の機会を与え続けることが、この障害と巡り合った私達親の使命だと思うのです。
彼らが自閉症という特性を抱えながらも、親と同じように学校にいき、仕事に就き、親と同じように結婚し、家族を作る。そんな人生を送ってほしいと思うことは、親のエゴじゃなく、子どもを思うがこそ湧いてくる愛情なのですから。
同じ想いをもつ親御さんと協力して行動を起こすため、当会を設立しました。



□ 野球のたとえ
当会のワークショップがどういう位置付けのものなのか、分かりやすいように野球に例えてみたいと思います。(多少強引なところもありますが、、)
ひとりの野球が苦手でおっちょこちょいなA君がいるとします。お友達は野球が得意で運動好きな子ばかりです。さあ空き地で草野球が始まりました。 でもA君はいつもどおりに困った状況に陥りました。

1.ゲームに参加できない
   バッターボックスに立ってもバットを振ることさえできない
   守備についてもボールを捕球できない
2.上達できない
   試合を重ねてもなかなか上手くならない
   こんな状況だから出番を与えてもらえない
3.ゲームを心から楽しむことができない

・A君は毎日のように草野球をしています <幼稚園など集団行動>
毎日レベルの高い環境で試合をすることはいいことですが、自分の立ち居地が分からず萎縮したり、苦手意識が強くなることで楽しめなくなってしまいます。A君がいまのまま実戦を続けても上達は難しいと思います。

・A君は週に一回、バッティングセンターに通っています <療育>
バッティングセンターで身に付くこともたくさんあるでしょうが、実戦は機械相手ではありません。試合の勘や判断力、応用力まで養うことはできないのです。

ではA君が野球を上手くなるためにはどうすればいいのか?

一番大事なことは、野球が楽しいという気持ち<コミュニケーションマインド>を育むことだと思います。それには野球<コミュニケーション>の成功体験を積み重ねることが大事です。

それには「レベルのあった子供どうしが試合をする」ということがとても重要です。ゆっくりとしたテンポで難しいことを要求されない環境で、子どもが主体的に「ゲーム<会話>に参加」して、成功体験を重ねることで、ルールを深く理解し、自信をもって場面に即した行動をとることができるようになると考えます。

同じペースのお友達とゆったり草野球ができる環境、それが当会のワークショップです。

Sandlotter(サンドロッター)は英語で、空き地で草野球をする少年たちのことです。





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